7.小俣氏の足跡を訪ねて
小俣氏は足利泰氏の十男で、鶏足寺の別当となった小俣法印賢宝を祖とし、鎌倉時代から室町時代にかけて小俣の地を領有した武将の一族です。このコースは小俣氏ゆかりの文化財を歩くコースです。足をのばせば深高山ハイキングコースにも近く、自然にも恵まれています。
JR小俣駅→800m→ミツバツツジ自生地→300m→石造卒塔婆(稚児の碑)・笛吹坂遺跡→1km→山藤家のクロマツ→200m→鶏足寺→1.2km→春日神社本殿→1.8km→足利市ふるさと学習・資料館→2.9km→小俣板碑→2km→JR小俣駅
![足利地方に多いトウゴクミツバツツジの花はおしべの数が10本あるのに対し、このミツバツツジはおしべが5本しかない大変珍しいものです。栃木県内ではここしか自生していません。
自生地の北限と考えられます。斜面下層に成田不動尊を祀り、地元の人々に大切に保護されてきました。[開花時期]3月下旬~4月下旬](https://ashikaga-bunkazaidan.com/wordpress/wp-content/uploads/cache/2020/06/7-1/2642674233.jpg)
ミツバツツジ自生地(県・天然記念物)
足利地方に多いトウゴクミツバツツジの花はおしべの数が10本あるのに対し、このミツバツツジはおしべが5本しかない大変珍しいものです。栃木県内ではここしか自生していません。
自生地の北限と考えられます。斜面下層に成田不動尊を祀り、地元の人々に大切に保護されてきました。[開花時期]3月下旬~4月下旬

石造卒塔婆(稚子の碑)(県・南北朝時代)小俣町
恵性院境内の墓地の中にはちょっと変わった石造物があります。凝灰岩び板石に五輪を掘り込んだもので、延文5年(1360)の銘があります。この石造卒塔婆には都から鶏足寺塔頭に来ていた稚子と土地の娘との悲しい恋の物語が伝わり、「稚子の碑」と呼ばれています。
また隣に立つ凝灰岩の五輪塔は「法印尊光永和三季(1377)四月一七日」の銘があり、小俣氏4代目法印尊光の墓と伝えられています。

春日神社本殿(県・江戸時代)
信仰の山として知られる石尊山、この山の麓に春日神社があります。参道を入ると正面に見える木造瓦葺きの覆屋のなかに、ひっそりと桃山時代の様式の名残をとどめる一間社流造こけら葺きの本殿があります。扉には奈良の春日大社をしのばせるような鹿と紅葉の彫刻がほどこされています。江戸時代初期に建立されたと推定されます。